メインビジュアル

花粉症(アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎)

花粉症とは

 花粉症は、特定の植物の花粉に対する免疫反応が過剰に起こり、アレルギー症状が現れる疾患です。主に春季から初夏にかけて、植物が花粉を放出する時期に症状が現れます。

 目と鼻は近くにあって、同じアレルゲン(花粉)に反応してアレルギー症状を呈します。目に花粉が入ると目が充血し、かゆみも生じ、アレルギー性結膜炎と呼ばれます。鼻については季節性の[ アレルギー性鼻炎 ]項を参照してください。

アレルギー性結膜炎の治療

季節性および通年性アレルギー性結膜炎

 軽症でも重症でも抗アレルギー点眼薬が基本になります。重症例で抗アレルギー点眼薬のみで症状が治まらない場合はステロイド点眼薬を追加します。ステロイド点眼薬には眼圧上昇の副作用があるため、定期的に眼圧に注意を払うことが肝要です。

春季カタル(男子学童に好発する最重症型のアレルギー性結膜炎)

 抗アレルギー点眼薬に加えて免疫抑制剤の追加、さらに重症の場合はステロイド点眼薬の追加投与が行われます。

点眼の際の注意点

 正常な人の結膜嚢(結膜は眼とまぶたを結びつける膜で、まぶたの内側を覆っています。この結膜全体を袋と考え結膜嚢と呼んでいます。結膜嚢は涙や点眼薬を貯めておくスペースになります)の最大容量は約30μLと言われています。点眼剤1滴は30〜50μLであるため、1回の点眼量は1滴で充分です。

 複数の点眼液を使用する場合は、続けて点眼すると最初の点眼液があとから点眼した液で洗い流されてしまうので、出来るだけ間隔をあけることが推奨されます。一般的には5分以上の点眼間隔をあけることで、相互の影響がなくなると考えられています。